愛知県豊田市から産出された荒目石で1.5尺雪見灯籠を製作致しました。荒目石は現在採石されておらず貴重な石材です

こんにちは、石の公園団地近藤石材店の近藤です。

本日は愛知県豊田市産の荒目石という貴重な国産材を使用して1.5尺雪見灯籠を製作したのでご紹介致します。

現在荒目石は採石されておらず在庫品のみでの対応となります。

昔は良く墓石の芝台、巻石、外柵といった土台系になることが多く、灯籠にも良く使用されます。

①笠の製作

 

当社の図面から1.5尺の規格サイズに6角形にカットします。灯籠は各社独自のデザインや形状があります。
当社は社長がバランスを考え図面を起こしそれを見本に多くの作品を製作しております。

 

ビシャン仕上げの雪見灯籠を製作していきます。電動工具を駆使し効率よく進めていきます。

 

コヤスケで大まかにハツリ、薄刃で切り込みを入れて子ベラでハツっていきます。
それから厚刃で擦ってアウトラインを成形していきます。ずっと厚刃で擦ると時間が掛かりすぎる為ハツル作業は重要です。

 

エアービシャンで表面にビシャンをかけていき、縁の部分は弱いのでコンプレッサーノミで少しづつ突いて仕上げていきます。

 

②火袋の製作

 

凹む部分以外は最初にビシャン掛けしておきます。窓の枠を1段下げて掘ったのち穴掘り機で芯を抜きます。
その後、下記の写真のように窓を完成まで持っていきます。

 

上下のRを成形後、ノミでつついて下記のように完成させます

 

③受けの製作

 

以下同様ですがビシャン掛け、成形と同じような作業が進みます。

 

④玉の製作
火袋製作で出た中芯を利用して玉を製作します。

 

⑤脚の製作

 

アウトライン成形後、ビシャン掛けします。脚の間はオフカット機で切り込みを入れていきハツって除去し
厚刃で整えて綺麗にしていきます。角の細かい部分はノミで突いて仕上げていきます。

 

3個同じ製品を作りました。1個ずつ製作すると効率が悪いため同じパーツ同士まとめて製作します。

 

今回製作した製品は主に海外に向けて販売する予定です。

白が綺麗の中に黒雲母の主張が強い荒目石ですが現在採石場が閉山となり

仕入れすることのできない石となってしまいました。

昔は大変多く使用されていましたが、数に限りがある石材となったので貴重な石となりました。

地元の石が少なくなってきているので、悲しい限りですが国産の製品を作り続けたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。以上近藤でした。