岡崎市産 宇寿石を使用して寸松庵置き型灯籠を製作致しました、昔ながらの鉄砂の穴掘り機を使用しております

こんにちは、石の公園団地近藤石材店の近藤です。

本日は岡崎市産の宇寿石を使用して寸松庵置き型灯籠を製作したのでご紹介致します。

岡崎市で産出される灯籠に適した夏山石が閉山し採石できない為、鳥居や、玉垣、間知石といった製品によく使用される

宇寿石で灯籠を製作しました。今後夏山石の在庫が無い限り、岡崎産といえばこの宇寿石となります。

完成品

 

宇寿石の灯籠に出来る材料をオフカット機でカットします。火袋、笠の2パーツです。

 

最初からノミとコヤスケでずっと叩いて成形すると時間が掛かりますので、電動工具であるグラインダーの薄刃、厚刃を使って
笠のアウトラインを作っていきます。その後、ノミでムシリ仕上げにしていきます。

 

ムシリ仕上げで笠が完成致しました。

 

火袋の製作です。天面はビシャン仕上げ、その他はムシリ仕上げにしていきます。

 

角が出すぎている為、最後に刃ビシャンを使って丸めていきます。

 

寸松庵の飾りを彫刻していきます。+と×の彫刻する意味が分かっておりませんが、昔からこの彫刻をするそうです。
他は、太陽と三日月の彫刻もしていきます。

 

コンプレッサーノミで墨に沿って彫刻していきます。

 

底面の脚です。スキルソーで深さを統一してカットし要らない部分はハツってとっていきます。

 

底面はこんな感じに仕上げております。

 

現状ダイヤの穴掘り機が主流で鉄砂の穴掘り機を使用している石屋はほとんどいないと思います。
当社はダイヤもありますが、穴の径が大きい物になってくるとこの穴掘り機しか対応していない為、使用します。

 

鉄砂を使用して穴を掘る為、鉄分によって白い石が茶色に変色します。
窓や、彫刻を完成させてから、ある成分の薬品を塗布すると白色の元の石材に戻ります。

 

また窓から中芯に向けて穴を開け、芯抜きをします。これが少し緊張します。
上手くいかないと火袋自体が破損することになります。中芯にクサビを打ち込むと写真のように取れます。

 

窓、太陽と月、+と×の彫刻をして完成です。

 

茶色に変色した部分も綺麗になりました。

庭石の上に置いたり

庭の砂利にポツンと置いたり、玄関先に置いたり

比較的この置き灯籠はどこにでも馴染みやすい製品です。

当社展示場に置いておくので可愛らしいこの灯籠をお迎えに来ていただける方がいましたらご連絡下さい。

最後までお読みいただきありがとうございます。以上近藤でした。